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白い彩り

公開日時
2017-10-07T07:27:30+09:00
タグ
yama

無彩色なのにこんなに白が彩りを増すとは知らなかった、一昨日、5日の三倉山への霧氷の稜線。

白と錦

三倉山は好きな山で過去3回出掛けています。初めは大峠からで、大倉山を越した辺りからガスと強風に見舞われ引き返した 2012年7月11日。次も同じく大峠からのルートで三倉山まで歩いた 2013年6月10日。音金地区から山頂目指した 2015年6月21日 となります。そして一昨日は4回目。好きな割にまだ3回しか行っていないのは観音沼から大峠までの道がどうしても好きになれないから。酷い悪路でもないし全域すれ違えない崖沿いの道でもないのに未だ明快な理由を見いだせないまま、兎に角なんとなーく苦手なんです。

車を停め歩き出すと眼上、大峠から三本槍岳へ向かう尾根が認められますが薄っすら白くなっています。霧氷です。

霧氷の尾根

大峠までは旧道しか歩いたことがありませんでした。今回は新道を選択。どっちも同じだろうと舐めていました。新道の方が圧倒的に歩き易くて結果早い。前回の山行時、復路大峠からほぼ同じタイミングで歩いていたご年配の男性がこの新道を使い、先回りしたかのように駐車場に到着していました。待っていたようで得意げに新道の話をしてきました。その時はその得意な表情と話し振りが気に食わず悔し紛れに「知ってるよ」と返答し話を終わらせましたが、このことが記憶に焼き付いていました。今回初めてジジイの言っていたことは正しかったと素直に心に受け入れることとなりました。

新道 : 復路撮影

大峠に着くと三本槍への尾根は上部が白くなっています。錦繍の景色の中その霧氷の白さの方に目を奪われてしまいます。流石山へ向かう大峠山方面を見ると霧氷の様子は認められません。

大峠山への登り、対岸の三本槍岳を望む

対岸を観察すると綺麗に境界線を引いて山頂部が白くなっています。朝日岳辺りから隠居倉、スダレ山、三本槍岳へ水平の霧氷ラインが描かれています。

霧氷に覆われた朝の三本槍岳山頂部

登るにつれ広がっていく景色に見惚れてばかり。対岸の出来事と思いながら大峠山から始まる縦走路に出ました。そこは点綴する紅葉と霧氷の世界が待っていました。

流石山への道

雲の流れが速いです。曇天下で行き先は見えていても薄らいだり霞んだりしていきます。それでも足元や登山道脇の色付いた草木に着雪した霧氷の美しさ、白き彩りを味わって行きます。

霧氷の彩り #1

流石山到着時は強風下。視界は不安定です。

流石山山頂

雲の切れ間からこれから向かう大倉山方面を垣間見ます。南斜面が秋、北斜面が初冬の景色になっている様子が判ります。綺麗に稜線上を境に季節がセパレートしています。

景色が分離された稜線

色付いた葉を包み込んだ霧氷の白く輝く様が美しい。秋の錦繍目的ですから予想外の出来事に興奮します。

霧氷の彩り #2

最終目的地三倉山は雲の中。これから向かう大倉山も雲の中ですが、稜線に点綴する目前の白、赤、黄色、緑の配色を見惚れるだけです。

白、赤、黄色、緑の配色

大倉山山頂手前でガスが切れてきます。同時に着雪した氷は水分を持ち始めてきています。

融け始めた氷

大倉山到着時、山頂部のガスは抜けていました。

一昨日の大倉山山頂

西から北へ方向転換するように三倉山を望むと山頂部のみ薄っすら雲が掛かっていますが時間経過とともに取り除かれる雰囲気です。既に歩いてきた縦走路は全て雲が取れ、残るは三倉山のみ。

大倉山、三倉山のコル付近まで来るとほぼ氷は融け落ち、樹木直下の地面は積雪のように氷が積もっています。何故かシャクナゲの花が寒そうに半解凍状態で咲いていたのが印象的。

半解凍のシャクナゲの花

そして三倉山山頂。雲は抜けました。青空もなんとなく現れて来ます。

一昨日の三倉山山頂

早めの昼食を取ります。眼下の会津田島が明瞭に見える程の視界となりました。歩いてきた縦走路、その背景となる那須連山も良く見えます。見えなかった南月山もこの山頂からだと小さく山頂部だけ見えることを再認識したり、知る範囲で2度もテレビで紹介されていた姥ヶ平もその周辺の紅さから凄い人出なんだろうなと思い巡らします。

縦走路と那須連山

ピストンです。これ程、復路歩きが好ましいと思える山も珍しいと思います。振り返り観る三倉山も秋の色。

振り返り観る三倉山

噴気上げる茶臼岳も往路では途中からガスに阻まれて望めなかった景色。楽しめます。

大倉山東斜面と茶臼岳

同じくサンショウウオやモリアオガエルが生息する五葉の泉からなだらかに伸びる流石山までの稜線も復路で楽しむことが出来ました。池にはオタマジャクシとサンショウウオの幼生を確認。本当に居るんだ、これから向かえる冬の越冬はどうするんだろうと及ばない試行を少し実行します。

五葉の泉から流石山への景色

大倉山、流石山間の中間1792m峰に来ると突然ヘリコプターの音が近づいてきます。初め沼ッ原の奥から飛んできて姥ヶ平辺りを周っていたので報道のヘリかと思いましたが、そのまま三本槍まで飛行し目前の流石山で旋回を繰り返しホバリングしています。よく見ると懸垂降下して人が降り立っている。遭難救助だと思いました。

流石山でホバリングするヘリコプター

遭難の割には旋回を繰り返したり大峠直上でホバリングしたりして動きがおかしい。よく見ると県警や消防のヘリではありません。自衛隊です。機体の番号から帰宅後調べると航空自衛隊のブラックホーク UH-60J (SP) 48-4579号機と判明。訓練の様です。

航空自衛隊 UH-60J 48-4579号機

ヘリコプターの音はこの大自然の中で興醒めします。救助活動なら致し方ないのですが。そういえば茶臼岳を歩いている時もジェット戦闘機がパイロットの姿が見える距離で飛行していたことがあります。理由は後で知りましたがここでは割愛。上空を旋回したのも同じ理由かも。那須って練習場なのかな。音を無視して歩いてきた復路と三倉山を眺め過ごします。三倉山カッコイイ。

縦走路から三倉山を望む

暫くすると来た時と同じく航路を飛行して帰って行きました。静寂再訪。静謐な流石山。三倉山、大倉山の稜線を眺める最後の景色となる場所です。名残惜しく感じ小さくおセンチさんになります。

流石山から三倉山、大倉山の稜線を眺める

稜線を離れ大峠へは目前に広がる紅の三本槍岳を望みながらの下り。この季節の醍醐味を知りました。

錦繍の三本槍岳を望む下り

6月、7月しか知らなかった三倉山周辺の山。季節ごと趣が変わるのが山の魅力だと再認識しました。何となくイヤーな観音沼からの林道も慣れれば楽しなのかもしれません。これからも積極的に訪れようと思う空中歩きが楽しかった縦走路の山でした。